休日の朝食にはいつもお店の残りのパンを食べている
先週はほぼ売り切れてしまいしばらく前に冷凍していたスペルト小麦のパンを焼いて食べてみたら
味がない
味がないというか塩気がしない
塩を入れ忘れたのかなとレシピを見返してみたらそもそも粉量に対して1%しか添加してなかった
通常パンの塩の配合基準は2%
多くてもしょっぱいし少なくても味気ない
アメリカのベーグルでもイタリアのピザ生地でも大体2%
ベーカーズパーセンテージで配合表を作ってなかったのが原因で1キロの粉に10gと書いてしまっていたのが原因
それは反省するとして
その味気ないパンを食べていて思い出した味がある
イタリアのトスカーナパンだ
去年のイタリア旅でフィレンツェ市内の宿の近くのビストロで食べたのが最初の出会い
食べた瞬間「え?何このパン…マズイ!」と声に出してしまうほど
よく噛んでみると「あ〜塩を入れ忘れたんだな」と、イタリアらしいな、と妙に納得することにした
そしたら次の日違う店でも出てきたパンに味がない
いよいよ街ぐるみで観光客には味のないパンを出す嫌がらせなのかとも考えた
翌日はエスプレッソ講習の日で講習陣に近所の大衆食堂のランチに連れていってもらった
イタリア人も居るのだからまさか味のないパンは出てこないだろう!
そう思っていたら通訳の方に
「パンのサラダ食べてみて!これトスカーナの郷土料理なのよ」と勧められた
どんな料理か訊いてみると
「塩の入れないトスカーナパンを水に浸してちぎってきゅうりとかトマトと和えたサラダなの。このトスカーナパンじゃないとなぜかこの味が出ないんだよね」

なるほど
味のないパンはトスカーナパンと呼ばれるものだった事が判明
こんなパンもあるんだ
パンに塩を入れないと生地が緩まなくて固い感じになるけどトスカーナパンはとても軽い
フォカッチャやチャバタを見たらわかるけど焼き色が薄くて白っぽいパンが多い
イタリアの軟質小麦粉って他のヨーロッパの地域に比べても独特な気がする
イタリアのピザやパスタが旨い理由は小麦粉にあると思う
Tipo0とTipo00とか微妙な灰分量グルテンの違いの小麦粉を使い分けてる
イタリア人はそういう微妙な違いのこだわりみたいな事が好きらしい

ところでパンのサラダの味はというと、30℃超えの暑い夏の食欲が落ちた日に食べたらとても美味しく感じた
日本のところてんのような、
トスカーナでも食欲無い日の食べ物という位置付けらしい
帰国してからもなんだかんだ1番味の記憶に残っている料理なのでした